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JIS X 0003 ( リダイレクト:情報処理用語規格 ) : ウィキペディア日本語版 | 情報処理用語規格[じょうほうしょりようごきかく] 情報処理用語規格(じょうほうしょりようごきかく)とは、国際規格や日本工業規格などにおいて情報処理に関する用語について定めた一群の規格のことである。 == 概要 == ISOでは1964年(昭和39年)にニューヨークで開催されたISO/TC 97の総会においてISO規格として情報処理用語の用語集の作成が決定され、担当委員会として「ISO TC97 SC 1」の設立が決定された。1966年(昭和41年)のSC1総会で実質的な作業が開始された。ISOの当初の作業はIFIP(情報処理国際連合)とICC(国際計算センター)が共同で作成し1965年(昭和40年)に刊行した用語集が元になっている。このような作業の成果は「ISO 2382」シリーズとして各パート別に制定・改正されてきた。「ISO TC97 SC 1」は、1987年(昭和62年)10月に「ISO/IEC JTC 1」が設立されてからはその下に移り「ISO/IEC JTC 1/SC1」となった。これに伴い「ISO 2382」シリーズは1989年(平成元年)制定分からは「ISO/IEC 2382」シリーズとなった。しかしながら主要な用語規格の制定が一通り終わった1990年代に入ると「多くの国でメンバーが固定化し委員の高齢化が進んでいる」「各国で政府や企業の予算削減が進行して参加人員が急速に減少していることも悩みの種である。」とされるようになり〔SC 1(Vocabulary/情報処理用語)総会報告 〕、さらには「日本を含めて,各国とも定常的な審議や,中間会議・全体会議への参加者不足に悩んでおり,SC 1は転機を迎えた感が強い」とされるようになってきた〔SC 1(Vocabulary/用語)総会報告 〕。そのため幹事国の引き受け手が無かったことを切っ掛けに「ISO/IEC JTC 1/SC1」は1998年(平成10年)に廃止され〔情報規格調査会「情報技術の国際標準化と日本の対応--1998年度のISO/IEC JTC1および情報規格調査会の活動」情報処理学会『情報処理』第40巻第10号(通号第416号)、情報処理学会、1999年10号、pp. 1048-1055。 〕、以後の用語規格の制定・改正の作業は各パートに関連する分野を担当するそれぞれのSCが行なっていくことになった。 日本では当初は日本独自の規格として1961年(昭和36年)制定の「JIS Z 8111 計数形計算機用語(一般)」(68語を収録)及び1962年(昭和37年)制定の「JIS Z 8112 計数形計算機用語(一般を除く)」(124語を収録)が制定されたが、これらはいずれも1970年(昭和45年)2月1日に廃止され、代わって1970年(昭和45年)10月1日に一本化した上約200語を追加して「JIS C 6230 情報処理用語」が制定された。その後1974年(昭和49年)以降ISOにおいて同様の規格が国際規格として定められるようになったため、それ以後は個々の用語の定義や分類について国際規格と一致するような形で1977年(昭和52年)(528語を収録)と1981年(昭和56年)9月1日に改正された(1300語を収録)。この規格は1987年(昭和62年)3月1日には部門情報処理(X)の新設に伴い部門Xに移行し規格番号がJIS X 0001となっている。その後1987年(昭和62年)4月1日には国際規格にあわせてパート別規格になるために全面的に改正され、JIS X 0001は全面的に内容を改正されると共に基本用語のみの規格となった。当時は日本工業規格では枝番方式による規格番号は認められていなかったため、「ISO 2382-1」を「JIS X 0001」に、「ISO 2382-2」を「JIS X 0002」に、「ISO 2382-3」を「JIS X 0003」にという形で「JIS X 0001」から始まる規格番号を順次振っていった。日本工業規格には規格を書籍として出版する際しばしば規格書ごとにその末尾に制定や改正の経緯・問題点・今後の改正予定などを説明した「解説」が付されているが、この情報処理用語の規格については用語規格全体についての解説が一つの独立した書籍として出版されている。 日本での作業は現在では情報処理学会が行っているが、同学会の創立は1960年(昭和35年)でありそれ以前に作業が行われた「計数形計算機用語」制定の時は電気通信学会(後の電気情報通信学会)に委託され、後に富士通の社長となった清宮博が委員長となった同学会に設けられた用語規格のための作業委員会が作業を行ったが、1960年(昭和35年)に情報処理学会が設立されてからは同学会が業務を引き継いだ。1962年(昭和37年)1月に常設の組織として「ISO/IEC国内委員会」が設置され、同委員会は1963年(昭和38年)12月に情報処理学会規格委員会と改称された。同委員会のもとに用語規格を担当するSC1作業部会が設けられて以後同作業部会が中心になってISOのSC1と歩調をあわせながら作業を進めていった。情報処理学会規格委員会は1987年(昭和62年)には「ISO/IEC JTC 1」の設立に伴ってそれまでより独立性の高い「情報規格調査会」に改組され、規格委員会の下の各作業部会も情報規格調査会の下部組織になった〔社団法人 情報処理学会 情報規格調査会の概要 〕。1998年(平成10年)に「ISO/IEC JTC 1/SC1」が廃止されたのに伴い2001年(平成13年)に日本のSC1作業部会も廃止され、「ISO/IEC JTC 1」と同様にそれぞれの部門を担当する作業部会が用語規格の制定・改正を担当することになった〔情報規格調査会「情報技術の国際標準化と日本の対応--2001年度のISO/IEC JTC1および情報規格調査会の活動」情報処理学会『情報処理』第43巻第10号(通号第452号)、情報処理学会、2002年10号、pp. 1129-1134。 〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「情報処理用語規格」の詳細全文を読む
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